こんにちは、またらんです。
またらんのバンド・ワン・スッテプアップ第2回です。
『またらんのバンド・ワン・ステップアップ』
テーマとしてはあなたのバンドの何か足りないもの、どこかパッとしない原因となっているであろうことを毎回色々な視点から探っていくというものになります。またらん
都内某ライブハウスでPAエンジニアや照明スタッフとして働きながら自身もまたギタリストとしてバンド活動をしています。
またギタリストのための音作りbot(@gt_sound_making)、ギタリストのための音作りブログ(http://guitarsoundmaking.blog.fc2.com/)の管理人もしています。
今回は前回のライブの流れの作り方から関連してMCの話をさせていただこうと思います。
MCというのは言わずもがなですが非常に大事なものでMCでバンドのイメージは8割方決まると個人的には思っているほどです。
例えば今までにかっこいいバンドだったのにMCが高校生の文化祭ノリで萎えてしまったり、逆にまぁ普通かな。くらいに思ってたバンドがMCはさんだ瞬間に光輝いて見えたことってありませんか?
どちらのパターンも自分は数えきれないほど体感したことがあります。
つまりMC次第で実力以上にかっこ悪く見えることもあれば実力以上にかっこよく見えることもあるってことです。
というかむしろメジャー行きへのプレゼンライブなんかでMCの弱いバンドなんかだと、ボーカルのキャラが弱いね、ボーカルは切って楽器隊にこっちでボーカルあてがうからそれでデビューしない?なんて案を出されたなんて話も良く聞くほどです。
もちろん逆パターンでボーカルだけ引き抜きってこともよくあります。
(もちろんMCに限らず歌唱力であったりの要素も大きいですがそれと同様にMCの力は重要視されるのです。)
さてここまでの話でMCの重要性は理解できたでしょうか?
じゃあ良いMCってなんなんだよってところに入っていきましょうか。
とはいったものの良いMCなんてものは人それぞれ、バンドそれぞれです。
たとえばMCが面白いことがウリになっているバンドと世界観で押していくバンドに対して同じアドバイスはできません。
むしろMCはこうしとけばいいなんて言っている阿呆がいたら失笑ものです。(残念ながらネット上を漂う情報にはそういった類のものが溢れかえってしまっているのですが)
ただこれだけではMCは大事だよというだけの意味のない記事になってしまいますのでMCをする中で避けるべき点を挙げましょう。
①え~っと
これすごくたくさんいるんです。
え~っと とか あの~ とか口癖で言っちゃう人。
しかもそういった癖がある人の大半は無自覚。
メンバーがこういうMCをしていたら指摘してあげましょう。
自分がそういうMCしていないか不安な人はライブを録音しましょう。
とにかく言いそうになったら飲み込む、我慢する。これを徹底しましょう。
こういったことを言ってしまう人は喋る時の間を埋めようとして無意味な音を出してしまうのですがこの間を埋めるという行為自体がナンセンスです。
ステージに立つ発信者である人はその言葉を聴衆に届けなければなりません。
時には聴衆にあなたの言ったことをかみ砕く時間が必要でしょう。
その間をえ~っとという言葉をなくすことによって作ることができる。
これだけで言葉の伝わり方が全く違う。
そして同じことを言っても説得力が全く違う。
あの~だとか言っていると自信がなさそうに喋っているように聞こえてしまう。
②全然練習できてないんです
知るかボケ!じゃあライブやらずに帰れ!
お客さんはチケット代を払ってライブを見に来ています。
あなたは飲食店に行って料理を頼んだ時に、今日仕込みができてなくてダシ取れてないんですよこれと言われて出された料理を食べたいですか?しかも定価で。
そういったレベルのことをしているという自覚を持ってください。
これに限らずお客さんが見る価値がないなと思ってしまうことを言うのはご法度です。
(ちなみにそのハコのスタッフを不快にさせないようにするということも同時に意識したほうがいいでしょう。)
③マイクから離れて喋る
正直これ自体は悪いことではない。
ただハコの大きさに合わせて意識しなくてはいけない。
キャパが500人ぐらいのところだとマイクから離れて喋った声は聞こえずらいし、逆に100人規模なら声を少し張れば聞こえる。
どれくらいの自分の声がどれくらいの人に届くのかということを意識しないMCはしないようにしましょう。
④KY
ある意味一番難しい点。
空気を読む必要があるということがかなり重要。
あえて空気を読まずにぶち壊すバンドもいるがそれもかっこよく見せるにはそれ相応の経験が必要。
というか空気が読めないとかっこよくその空気をぶち壊せない。
とにかく意識しなくてはいけないのがその日一日のライブの流れだ。
その日にできているお客さんの中に共有された空気感、雰囲気、エアーを察知する能力が必要だ。
しかしこの能力は一朝一夕では身につけられるものではない。
しかしそういった流れを意識し始めることによってわかるようになっていくものである。(この能力はMCをする人に限らずバンドメンバー全員が持っているべきだろう。どういうステージングをすればうけるか、また場合によってはセトリ変えたほうがいいだろうとなったりすることもある。)
また当たり前だがこれを察知するには対バンの演奏を見ていないといけない。
対バンを見ないバンドは吸収できるものもできないということは肝に銘じておくべきだろう。
というわけで今回はMCの話でした。
MCは非常に難しいものなのでたくさんのバンドを見て色々吸収してみてください。
text by またらん
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