アメリカンロックをルーツに持つThe Gaslight Anthemの魅力

インディーパンクシーンから飛び出し、アメリカの国民的ロックバンドへと上り詰めたThe Gaslight Anthem。この記事では、今や数々のロックフェスでヘッドライナーを務めるまでに至ったバンドのこれまでの活動を振り返ります。
 

The Gaslight Anthemってどんなバンド?

 
The Gaslight Anthemは2006年にニュージャージー州で結成された4人組のパンクロックバンド。結成当初から積極的なツアー活動などで地道に人気を獲得していき、結成の翌年2007年にはフルアルバムリリースを果たす。アンダーグラウンドなパンクロックシーンにおける耳の早いリスナーの間では、この時点から話題になっていました。
バンドの転機となったのは、2008年にリリースした2ndアルバム、” The ’59 Sound”。それまでのパンクロックサウンドを軸としながらも、メンバーがルーツとして持っていた50年代のアメリカンロックやカントリーミュージックなどの音楽からの影響を入れ込んだ楽曲を作り、パンクシーンのファンだけでなく、メンバーより一回りも二回りも上のロックリスナーの耳にも受け入れられることになったんよね。

各方面の音楽メディアの評判も総じて高く、このアルバムのリリース後に来日しFuji Rock Festivalも果たすことに。自分たちのルーツを全面に押し出して、そこに自分たちのオリジナリティを加えたことが成功の鍵やったんやと思う。
 

インディーからメジャーへ

 

“The ’59 Sound”での成功で、パンクシーンにおける若手のホープという存在から、全ロックシーンの期待を背負ったヒーロー的存在へとバンドの境遇は変化。そんな中で、2010年にリリースした3rdアルバム、”American Slang”がこれまた素晴らしい出来栄えで大ヒットを果たすことに。
パンクロックの持つ粗々しさは控えめにして、ロックンロールの持つダイナミックさとカントリーミュージックの持つ哀愁を独自のバランスで配合したサウンドで、これこそがThe Gaslight Anthemというバンドの音だという確固たる軸を築きました。

そして、2012年リリースのアルバム、”Handwritten”でいよいよバンドはメジャーデビューを果たす。American Slangで世の中に示したこれぞThe Gaslight Anthemというサウンドを、そのままアップデートした力強いロックアルバム。
American Slangの大成功のあと、バンドは数々のロックフェスでメインステージに立ち、多くのロックファンにすでに知られた存在になっていたということもあって、とんでもない期待が寄せられた作品やったわけやけど、
そんなプレッシャーなんて微塵も感じていなかったんじゃないかっていうほど、自分たちのやりたいロックンロールはこれなんだってのをカンペキに表現しきったアルバムに仕上がりました。

インディーパンクシーン出身のバンドは、いつまでもなかなかその枠を超えないことが多い中、The Galslight Anthemは、あまりにも順調すぎるスピードでアメリカを代表するロックンロールヒーローへの階段を駆け上っていったっていう印象ですね。
 

気になるこれからの活動

 

順調そのものに見えたThe Gaslight Anthemの活動やけど、メジャー移籍後2枚目のアルバムとなった”Get Hurt”の制作時点でちょっぴり雲行きが怪しくなる。自分たちの作りたい音楽がなかなか見つからないなかで、メジャーレレーベルに所属してるが故のアルバム制作期限が迫ってきて、思うような活動ができない中で、メンバーの意思統一がなかなかできないようになっていたみたい。

それでもなんとか完成して世の中に送り出された、2014年作の”Get Hurt”。バンドとしての新しさを打ち出したサウンドは、結果として評価を二分することに。アメリカンロックの影響を色濃く出したシンプルなロックサウンドを求めていたファンにとっては、ちょっぴりこねくりまわしすぎたように感じる楽曲が多かったんよね。

結局、バンドは先日活動休止を発表。やはり作品を定期的にリリースしなければならないというプレッシャーに音楽活動が嫌になってしまったみたい。
それでも、嬉しく感じるのは、決して消極的な活動休止ではなく、次にまた音楽がやりたくなったときに備える充電期間という形の前向きな活動休止だということ。充電期間の間は、メンバーそれぞれが個人的な音楽活動に専念するということで、今度戻ってくるときはバンドサウンドとしてさらにパワーアップして戻ってきてくれそうな予感がプンプンする。
 

残念ながら活動休止となってしまったバンドやけど、逆に活動が止まっている今だからこそ、バンドの経歴を良く知らない人にとっては、これまでの活動をじっくり振り返るチャンス。
もともとは地元の小さなライブハウスで汗臭いパンクロックを鳴らしていたバンドが、どのような音楽変化を経て、10万人規模のお客さんを前に演奏するに至ったのか、ぜひとも興味を持ってチェックして欲しいです。
 

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